金属アレルギーの疑いのある方は、皮膚科あるいは大学病院などで、金属アレルギーの検査をしていただいた後、原因となる金属が分かったら、その金属を完全除去して仮歯を入れて様子をみます。
その後、アレルギーの症状が治まってきたら、金属を使わないつめ物やかぶせ物、入れ歯などに交換治療を行うのが望ましいです。
誰に金属アレルギーが出るのかは、現代の医学ではわかっていません。特に歯科金属の場合は、入れてすぐに発症すれば原因をすぐに特定できますが、治療してから何年もあとに、皮膚症状としてアレルギーが出てくる場合がほとんどです。患者さんにとっては、「ある日突然」この言葉がぴったりです。
年数が経つと原因特定が困難になる上に、体内に金属が蓄積して、皮膚アレルギーだけではない、全身疾患に影響が出る可能性も示唆されています。
いま治療をされている最中の方や、これから歯科治療を受ける方は、歯の修復を、アレルギーを引き起こしやすい保険の金属ではなく、金属を使わない「メタルフリー」で治療した方が良いです。
私が、自分や家族の歯を治療するときには、保険の金属は絶対に使いません。見た目の問題ではなく、どれだけ体に良くない金属が使われているか知っているから、家族にも当院に来てくださった患者様にも、セラミックを使ったつめ物やかぶせ物をできれば使いたいと、考えています。